仏の仮面、クレーム電話を取る時がある
時々、別の業務のお手伝いに入る
そしてそんな時に限って当たる
極稀に電話でお越しの凄く厄介な人
仏も相手の話を全て真正面から聞いていてはしんどいのです
半分聞いて半分流す
たぶんお腹空いてるんやろなとか
上司に怒られたんやろなとか
彼女に振られたんやろなとか
家に居場所ないんやろなとか
家が汚家になるぐらいしんどいんやろなとか
子どもに口臭い言われたんやろなとか
う◯こ踏んでしもたんやろなとか
そう思いながら聞く
大真面目に
そうしないと自分の心が守れませんので
相手の方は負の感情の持って行き場がなかったんだろうと思って聞く
若い子たちはよく感情的にならずに対応できますねとかって言うけど
仏の仮面、手が震えている時あるよ
怖さが震えに出るの 小さくだけども
でも職場では仏の仮面被るって決めてる
心は凪にしようと頑張るの
電話口の相手も人間だからね
そんな時もあるよねと
そう思って聞いていたら落ち着いていった
後日謝罪に来ていたらしい
仏の仮面に申し訳ありませんでしたと伝えてほしい
そう言ってたと
やっぱり仕事で色々とあったんだと
その人の名前はもう忘れた
あんだけのこと言って謝罪に来れるってすごいなと感心した仏の仮面
顔を晒しに来てるんですよ！？
これからも来る予定でいるなら、尚すごい！
だけど仏の仮面は忘却の達人そして母
名前忘れたから今も来てるかどうかもわからない
見た目すっごい普通な感じの人でした
なのにあんなこと言う人だったなんて
って言った職場の若い子
普通ってなんでしょね
その若い子が見た普通に見えるあの人にも色々あると思うのですよ母は
自分もそうであるように
行き場のない怒りも不安も恐怖も妬みも苦しみも恨みも何かしら人間一度は持ってしまうんじゃないかと
手放す事ができなくても持っている自分を受け入れる
時にそこまでいけなくとも、理解をしてあげようと『自分で自分を』
まぁね｡。。
生きてりゃなんとかなると思える歳なのか
時々真っ黒い世界に堕ちかかり這い上がる
今はそれだけでじゅうぶんだと
人間生きてりゃ色々あるさ
年取るのも悪くない
クレーム電話はもう取りたくない
エネルギーを取られたくない
仏の仮面、近くで鳴ったら取るしかない
取らない選択もできる
だけど見て見ぬふりはなんだか出来ない
まぁそんなもんよね
仏の仮面、受け止めきれない相手もいる
そん時思う
う◯こ踏んでまえっ
絶対今日踏んでまえっ！
って心で呟きながら
溢れ出るモヤモヤ
水に流します
スッキリします
